FM三重『ウィークエンドカフェ』2014年1月18日放送

今回のお客様は、神奈川県鎌倉市に会社を構える『アースボイスプロジェクト』の寺尾賢さんと桑原拓秀さん。
お2人とも生まれも育ちも、人口10万人ほどの、鹿児島県薩摩川内市。
小学校からの同級生2人が、去年の9月から三重県で生活を始めました。
共同生活はそれなりに楽しくやっているそうです。

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寺尾賢さん  桑原拓秀さん

■自分たちの町の活性化のため、まずは三重県で修行

寺尾(以下、寺)僕たちは二人とも鹿児島県薩摩川内市の出身。
そこで地域活性化や地元農産物の販路拡大などの活動をしてきたのですが、地域づくりや中小企業支援のプロフェッショナルである榎田竜路さんに出会いました。
とても尊敬できる方で、師匠になっていただいたところ、「三重で仕事がある、三重はとても良い場所だからそこで修行してこい」と命じられ、二つ返事で、ここ鳥羽にやってきました。
正直、来るまで、鳥羽のことはまったく何も知りませんでした。

桑原(以下、桑)僕も初めて聞く地名でした。師匠がFacebookで鳥羽の記事を挙げていたので、「鳥羽と言う場所があるんだな」と知っていた程度でしたね。

 僕たちの地元である薩摩川内は、観光の街ではなく産業の街。
一方、鳥羽は本当に観光客が多く、鳥羽水族館など観光客向けのハードが充実しています。
宿泊施設も、人口が3万人なのに対して200軒ほどあり、薩摩川内との違いに、とても驚きました。

鳥羽に限らず、三重県では感動することが多々あります。
熊野を訪れたときは、トンネルを抜けた瞬間、目の前に七里御浜がばっと広がった。
「三重にこんな奇麗な海があるの!?」と驚きましたよ!
自分では、鹿児島の海が一番奇麗だと信じて疑っていなかったので。
あの奇麗な七里御浜には衝撃を受け、脱帽というか降参しました。

僕は御在所に行って雪山を見た時ですね。鹿児島にはない光景なので、驚き、感動しました。


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■僕らの地元・薩摩川内を盛りあげたい!

 僕らは地元である薩摩川内がとても好きで、将来、街から人がどんどんいなくなり、すたれていってしまうのがとても悲しいんです。
その思いから、地域活性化に取り組みはじめました。

 それが3年前で、24〜5歳のときかな。
薩摩川内は良いところだし、帰って暮らそうかな、と、最初は軽い気持ちだったんです。
そしたら、いろいろ活動していく中で、自分が薩摩川内について何も知らなかったことに気づくと同時に、教えてくれるおじちゃんが真剣にずーっと薩摩川内のことを続けてきていることも知りました。
その熱い思いを見て、僕たちも受け継いでいかなければと、気持ちを新たにしました。

 今はすたれてしまっているんですけど、『高城(たき)温泉』というところには大正時代の風景がそのまま残っているような、手つかずの温泉があります。そこに行けば、本当に面白いものを発見できると思います。

 『高城温泉』は非常にpH値が高く、10に近いので、アルカリ性が強いんんです。
シャンプーをしてリンスをして流しても、「リンスが取れていないよ!」と思うくらい。身体も、石けんが取れていないと思うほどです。
最初に来た方は、納得できないというか、もやっとした気持ちになるようですね(笑)
実際、とても美肌効果があり、毎日温泉に入りにきているおじちゃんは、めちゃめちゃ肌が奇麗です!

それから、薩摩川内でダントツに美味しいのはキビナゴの刺身。
東シナ海でしか取れない魚なんです。
長崎でも獲れるけど、一番美味しいのが薩摩川内の甑島という離島。
キビナゴは小さくて鮮度が良くないと味が落ちるため、天麩羅にしたりオイル漬けにすることが多いのですが、薩摩川内では、そのキビナゴの刺身を食べることができるんです。
これはプリプリでめちゃくちゃ美味しいです!


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■人を感動させる記事・写真を!

 同じ三重県内でも熊野と伊賀では、文化が全然違い、大切にしているものもまったく違うんですね。
県内をめぐっていると、海外を回っているかのごとく違う文化圏を旅しているようで、取材していて本当に楽しいです。

 自分たちで取材して記事を書くにあたって、できるだけ伝えたい内容がわかるような写真を撮りたいと思いますし、できるだけ人を感動させられるような記事を書きたいと心がけています。
アングルも構図もそうですし、あとはできるだけ色彩を豊かに撮ることを心がけています。

 基本的に撮りたいのは、やはり『人』。
やはり『人』が文化をつむぎ、三重のことも語り継いでいくと思うので。
僕もまだ勉強中ですが、人を撮るにはやはり『いい表情』を撮りたい。
そのためにはシャッターを切る瞬間よりも、シャッターを切るまでにどれだけその人との距離を縮め、壁をなくしていくかだと思います。
聞いた話は後で原稿に起こすので、いかに相手の心を開き、自然な一枚を撮れるか・・・ということですね。
難しいです。
その人が伝えたいことがなるべく伝わるような原稿を書きたいと思っています。

 僕はどちらかと言うと写真が得意で、記事は寺尾君が上手いです。
分担するというわけではなく、取材に行った方が最後まで作り上げるというスタイルをとっています。


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■たくさんの人に記事を見て、読んでもらいたい!

 今の僕たちの目標は、多くの人にアップした記事と写真を見てもらうこと。
東京に『三重テラス』がオープンしましたよね。
『Garden of Gods』というページで、そこの情報を含めた三重の情報を見ることができるんですよ。
『Garden of Gods』はFacebookページなので、『いいね!』ボタンを押してくれた方には、友達の近況のように三重の近況が流れてくるので、自然に見てもらえるかな、と思っています。
できるだけ必要なことだけを抽出して書くことで、読みやすい原稿を心がけています。

 あとは、目を引くためにできるだけ良い写真を撮って、記事の一行目でどれだけ興味を引けるかを考えています。

 Facebookで流れるフィードは、4行目以降は『もっと見る』を押さないと見られないんですよね。
だから最初の4行で、どれだけの文章を書けるか・・・力を入れて書いています。

 でも、自分が納得いく文章は、まだ全然作ることができず、文章の構成について怒られてばかりです。

 まだまだ勉強中なので、その成長過程も見てもらえるかもしれません(笑)
鳥羽を三行で表現・・・は難しいですね。
一言で表すなら『青の聖地 ブルー・サンクチュアリ鳥羽』ですね。
鳥羽は青です。

 そうですね、空も青いし海も青いし、そよぐ風もなんとなく青色を帯びたような感じがします。

 一方、鹿児島は黒です。

 黒豚であったり黒毛和牛であったり・・・鹿児島のブランドには、よく黒が使われるんです。
黒をブランドのイメージカラーとして使うことが多いんですね。

 そして薩摩川内市も、もちろん黒です。

寺・桑 三重県はいろんな文化があるので、レインボーですね(笑)
  残り2ヶ月、三重県を楽しみたいです!